時間が経つのは早くて、今から検診だから病院の前にいる。



「はぁ…」



嫌だな…



だけどもう8時55分…



9時に来てって言われたから、遅くなったら流星くん心配するよね…




「よし…!」



私は自分に気合を入れて、病院に入った。




「お願いします。」



受け付けで診察券を出すと、すぐに診察室に案内された。




コンコン…



ノックをしてから入ると、白衣姿の流星くんが居た。




かっこいい…!



「ななちゃん、ちゃんと来たね。」



顔を上げた流星くんが、いたずらっ子みたいに笑ってそう言った。




「ななちゃん今日は、心電図、レントゲン、血液検査、あとはいつもの血圧、体温とかの検査するからね。」



やっぱり血液検査やるんだ…



心のどこかで、今回はやらないって言ってくれないかなと少し期待していた。



「ななちゃん、何からやりたい?」



「血液検査じゃなければなんでもいいよ。」



私がそう言うと、流星くんは苦笑いした。



「じゃあ、心電図から行こうかな…


でも、まずは体温測ってね。
今の体調は?」



渡された体温計を脇に挟む。



「いつも通り、普通だよ。」



そう答えて、体調計が鳴るのを待つ。