一口食べたななちゃんが、一瞬固まった。


不味かったかな…


そう不安になっていると…


「お、おいしい〜!!」



不味くて固まってるわけじゃなかったみたい…


良かった…


「喜んでもらえて良かった!」


「ほんとに、美味しい!!
流星くん料理も出来るんだね!」


あっ…



料理はこれしかできないんだよね…



感心してくれている、ななちゃんにホントのこと言うのは、幻滅されちゃうかな…



「…いや…料理、これしかできないんだ…」


俺は静かにそう言うと、ななちゃんはびっくりした顔をしていた。



「他のの料理は上手くできなくて…」



「お昼とか、夜ご飯とかは」


ん?


いつもは…


「お昼は病院の売店で、夜はだいたい買ってきたりとか、外食したりとか…」



そう言えば、食事はあまり気にしてなかったな…



俺がそう言うと、ななちゃんは少し顔をしかめていた。


その後、何かを決心したような顔になる。



ななちゃんは、表情がくるくる変わるから面白いな…