診察室に入り、ななちゃんをベットに寝かせる。

家を出る時に寒そうだったから、毛布で包んだままここに来た。


えっと…



診察室の奥の方に、毛布があったはずだと思い、探し出す。



「あった…」


毛布を2枚重ねにして、ななちゃんにかけた。



ちょうどその時、和人が入ってきた。


「持ってきたよ？
なに、その子どうしたの？」



あ、和人に言ってなかった…



「この子は川島七海さん。俺の彼女。」



「あ、そう…


って、えっ？？」



「だから、俺の彼女！

今インフルで結構やばい状態なんだよ。」



「解熱剤は？」


さすが医者。


和人もななちゃんのことが気になっているはずなのに、それより状態の方を聞いてきた。



「解熱剤入れてたけど、効かなくて、熱が下がんないんだ…
あと、喘息持ちだから、いつ発作がくるか分からない…」



「それで…」



俺がなんで座薬を頼んだのか分かったみたいだ。