目が覚めると、真っ白な天上が見えた。


時計は16時を指している。

私が病院に来てから2時間が立っている。


「あれ…?」


それに、左手が痛い。


見たら点滴が刺さっていて、針が少しズレていた。


「う…ゴホッ…ゴホッゴホッ」


咳き込んでいたら、カーテンが空いた。


「ななちゃん、大丈夫?」


「ゴホッ…す…ゴホッ…ばる…先輩…ゴホッ」


咳が止まらない私の背中を、流星先輩は摩ってくれた。


咳が収まってきた頃に、腕の痛みを思い出した。


「せん…ぱ…ゴホッ…腕…ゴホッ…痛…」



「ん?腕?…


あ、ごめんね。これは痛いね…

針抜くよ?」


流星先輩はすぐに針がズレていることに気がついて、そう言ってくれた。


私は、痛くて少し涙目になりながらも頷いた。