「……っ東條」



振り返ったあたしを見て、東條はニコリと笑う。

……余計なこと言わないでよっ。
だってあたし──……





「あ、いいかもねお化け屋敷‼
楽しそうだしっ」




東條の考えに縁も乗って、2人で盛り上がり始めてしまった。

ちょ、ちょっと待ってよ。


……あたしはイヤだよ。

だって……だって‼





「もう決定でいいんじゃない?
あたし委員長に聞いてみるねっ」


「あ……っちょっと‼」





……行っちゃった。

あの委員長、気弱いから絶対押されたらOKしちゃうよね。
はあ。


何でそんなに嫌がるかって……
そりゃあたし……暗所恐怖症なんだもん‼



お化け屋敷なんて、あんな真っ暗な中にいて一体何が楽しいわけ!?