あたし、どうなるんだろ……

このまま、授業が終わるまで誰にも気付いてもらえない?
本当にそうだったら、どうすればいい?



誰か。
誰でもいいから、助けて。





「……とう、じょ…」



「────……蘭?」




ふと顔を上げると、ボヤけた視界に写る誰かの姿。


誰?東條……?




あたしはギュッと、その人の首に腕をまわした。

フワリと香る、あたしの好きな香水の香り。
ああ、東條だ。


直感で、そう思った。





「お前……心配になって来てみたら‼
何でこんな状態で学校なんか来てんだよ!?」




ほんとに、東條が助けてくれたんだ……



「……ありが、と」




微かに出た声。
もう一度ギュッと腕に力を入れたところで、あたしは意識を手放した。