「なっなっ、何言って……!?」



あたしが顔を上げた、ちょうどその時。


ボスッ……




「……え」



東條は、あたしの首元に顔をうずめた。




「なっアンタ何して……っ」



「ごめ……蘭、俺、ガマン……出来ね……」




マ、マジ？

て言うかこの状態……あたし危険極まりない状態じゃん‼

もしかしてこのまま襲われちゃうんじゃ……




「ちょ……落ち着いて‼
人間話し合えば何とでもなるから……っ」



「ちがう……蘭……」




違う、って何が？
ますます意味がわからない。


あたしは東條の肩をそっと押して、顔を覗き込んだ。




「違うって何が……」



「…………ムリ、吐きそ……」



「え……ちょ……‼マジ!?」



「………ごめん」