「ちょ……蘭……わかっ……」



ゼエゼエと肩で息をする縁を離し、あたしは周りを見回した。



はい、みんな疑ってるし。


あー……
今日はせっかくのあたしの誕生日なのにっ‼




全部全部アイツのせいだ‼

あたしは勢いよくドアを開けた。



ドンッ‼


「……いたっ‼」



「あ、ごめんね蘭ちゃん。大丈夫?」




出たっ‼
東條泰臣‼‼


顔を見た途端、後ずさりするあたし。

そんなあたしに気付いた東條。



ニヤリと怪しい笑みを浮かべて、あたしの腕を握る。

そのまま東條はグッと腕を引っ張り、尻餅をついていたあたしを立ち上がらせた。



え……もしかして、助けてくれた?


なんて感謝したのもつかの間。





「ねえ、俺の蘭ちゃんに何してんの?」