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「んん……今、何時?」
目を閉じたまま手を適当に伸ばし、目覚まし時計を探す。
あ、あった。
寝転がったまま時計を見て、あたしはガバッと起き上がった。
「……6時」
どれだけ寝てたんだ……
ふと隣を見ると、東條は寝ているうちに離れたのか、もう抱きしめられていなかった。
とにかくベッドから立ち上がると、東條にそっと布団を掛け直す。
「……熱、どうなったんだろ」
思い出したように呟いて、机の上の体温計を手に取った。
取ったのは良いけど……
「どうやって計ろう?」
さっきから何回呼んでも、東條は起きないし。
嫌がらせかと思うくらいキレイに丸まって寝てて、どうしても計れないし……


