ピピッ…


「……38度5分。
バカは風邪引かないのにね」




デカイベッドに東條を寝せながら、ボソッと呟いた。
なぜかあたしは、学校休んで看病させられてるし。



それにしても……

チラッと東條の顔を見た。
真っ赤になった頬に、上がった息。
うつろな瞳。


……ごめん。
そんなつもりは全くないけど、……エロい。





「ん……さむっ……」



「大丈夫?毛布持って来ようか?」




さすがにあたしも、例えキライな人でも病人に対しては冷たくしないよ?

……そこまでしたら本当に性格悪い人だって。




「ん……いい。いらない」



「え……いいの?けど寒いなら……」



「いらない。だから……」




グイッ。

その言葉と同時に、あたしの身体は大きく傾いた。