その日はあたしがケガしたせいで、結局家のお手伝いさんを呼んで学校まで迎えに来てもらった。





「……あら?泰臣様、頬が赤く……」



「ああ、何でもない。
ちょっと野生動物に殴られて」



「……?はあ……」



お手伝いの人は意味がわからないようだったけど、あたしにはわかる。

……そりゃ、あたしがその“野生動物”の張本人だもんねっ。




家に着くと、なぜかあたしが怒られるハメになるし……

大きな部屋に呼ばれて、只今説教の真っ最中。
コイツと関わってから、ほんと良いことないっ‼





「聞いてるんですか、蘭さん」



あーもう‼
毎日毎日ほんとにイライライライラ……




「……蘭さんっ‼‼」



「はっ、はい‼すいませんっ……」