そんな、優しい言葉を聞くと。

やっぱり好きだなぁ、なんて思ってしまうんだ。



「東條……?」



「ん、なに」



東條の、手の力が緩む。
顔を上げて、東條を見つめた。



「大丈夫だよ。
あたし東條のこと、信じてるから」




どんな些細なことでもいい。

こんなふうに、会いに来てくれたから。
どんな高価なものよりも、素敵なプレゼントをくれたから。


あたしのこと、抱き締めてくれたから。


あたしはそれだけで、大丈夫な気がするから。





「ありがとう」




笑顔で、あたしにそう言ってくれた。

困ったような、照れたような、そんな笑顔。


どんなクールな表情より、どんな可愛い笑顔より。
やっぱり自然に笑った顔が一番好きだと、あたしはそう思った。