こ……っ、この男‼
黙ってりゃいい気になりやがって‼



「……あのねえっ」



「あ、やっぱり」



「は?」



勢い良く顔を上げたあたしを見て、視線を合わせる生嶋くんはじっとあたしの顔を見つめている。

そしてもう一度、ふっと軽く笑って、またスマホに視線を戻した。




「やっぱアンタ、泣いてる顔より怒ってる顔の方が似合ってる」



「……それ、って」




……ケンカ売ってんのかい?


あたしは思いっきり目力を込め、隣に座っている生嶋くんを睨み付ける。

そんな視線に気付いたのか、生嶋くんは顔を上げた。


そんなのお構い無しに、あたしは生嶋くんを睨み付けたまま。




「……ひっでぇ顔」



「っな……‼」




ますますイラつくな、この男‼