「や、けどあたし……自分の事すら満足に出来ていないし……」



あたしなりの、必死の抵抗。

お願いっ、美椰さん助けて‼
だけど美椰さんは……




「泰臣様の言いつけなので」



ニコリと笑って、さっきのセリフをもう一度繰り返した。


……ハイ。
どうせ、そうするしかないんだよね。





部屋を出て、トボトボと自分の部屋へと向かう。

自分の部屋って言っても、ホントの部屋の主はアイツなんだけどね……


はあ……

大きなため息をついて、あたしはドアを開けた。



──ガチャッ……

「────っきゃああああっ‼‼」




そして次の瞬間、あたしの手によってもう一度ドアは閉められた。


ドアを開けた瞬間、あたしの目に映ったのは……