俺だけのLovelyメイド

「……なんで、秋月先輩なんですか?」



え?……あ、たし?


突然赤嶺さんが漏らした言葉に、あたしの動きがピタリと止まった。




「なんで……あたしじゃダメ、なんですか?」




そう言った赤嶺さんは、今にも泣きそうな表情を浮かべていた。
その視線は、しっかりと東條の方に向いている。


……どういう意味?

赤嶺さんって、もしかして……




「ごめん」




あたしが、頭で考えるよりも早く。
東條が先に口を開いた。




「赤嶺さんからの告白は、嬉しかったよ。

でも、ごめん。
俺はやっぱり、蘭のことが好きだから。


赤嶺さんの気持ちには、応えられない」




そう、はっきりと言った東條に。
見ていたあたしは思わず、ドキッとしてしまった。