俺だけのLovelyメイド

「だってだって、可愛すぎるって‼
やばい、お人形みたーいっ」



さっきはあんまり見てなかったから気付かなかったけど……
こんな可愛い子が、うちの学校にいたなんて……



隣から、東條が大きなため息をつく音が聞こえた。




「もういいから、蘭は黙って?」




ニコリと笑って、東條が言う。

う、うわ……
お得意の爽やかスマイル。


裏の顔を知ってると、なんか背筋がゾワゾワする……




「赤嶺さん、ちょっといいかな」




あたしの腕を掴み、東條は赤嶺さんの目を見つめる。赤嶺さんは一瞬目を合わせ、すぐに視線を反らして口を開いた。




「良いですよ」



「そ?じゃあ、行こうか」




その返事を聞いて東條は一度微笑むと、あたしの腕を掴んだまま先に教室から出た。

赤嶺さんは黙ったまま、後ろをついて来る。