「……わかった‼
ごめんね、ありがとう」



笑ってそう言うと、その女の子達に背を向けて残りのチラシを配り始めた。



……ヤダなあ。

なんて思うあたしは、やっぱりワガママだ。


どうしようもないことなのに。



縁は、浦河と一緒だし……
あたし、自由行動一人じゃん。

うわ、悲しい……



ため息をつきながら、頭の中でそんなことを考える。





「……会いたいなぁ」




いつだって、一緒にいるのに。


こんな時、いつも以上に会いたくなるのはなんでだろう。

どうしてこんなにも、会いたいと思ってしまうんだろう。





「……バカ、嘘つき」



行き場のない想いを吐き出し、もう一度ため息をつく。


その時。
ちょうど、昼休みを知らせる放送が入り、あたしは適当に人混みの中に入って行った。