一体どこぞの可愛らしい女なんだ、あたしは。



“いい子にしてたら、自由行動一緒に回ってやっから”



……ってことは、文化祭、東條と一緒に回れるんだ。東條、あたしと一緒に回ってくれるんだ。


うわ、ヤバい……

今さらなのに、めちゃくちゃドキドキしてきた。



なんかそんなことを言われると、さっき拗ねてたこともどうでも良かったことみたいに感じる。

……あたしって、かなり単純かも。


さっきまで怒ってたくせに、
東條の言う、たった一言でこんなにも嬉しくなる。





「あたし、重症だな…」




はやく、昼にならないかな。
はやく、自由行動の時間にならないかな。


すごく嬉しくて、その後、何をしてもそのことが頭から離れなかった。