東條は一瞬きょとんとした表情を浮かべたけれど、すぐにクスクスと笑い始めた。



「な……っ」



「なんだ、ヤキモチか」



「……っ、ち、違っ……」




東條にそう言われて、ポッと顔が赤くなる。

クスクスと余裕そうに笑いながら、東條はポン、とあたしの頭を撫でた。




「心配しなくても、蘭以外の女なんて興味ねぇよ」



「なに言って……っ」




あたふたと慌てて思わず挙動不審な行動をとってしまうあたしを引き寄せ、東條はこっそりと耳元で囁いた。




「いい子にしてたら、自由行動一緒に回ってやっから。な？」



「えっ、ちょ……」




それだけ言って、東條はまた向こうに戻って行ってしまった。

心臓が、有り得ないくらいバクバクいってる。