「それでは蘭さん。

このルームナンバーの部屋に荷物を置いて、これに着替えて来てね」



そう言って、美椰さんはあたしに大きな紙袋を渡してきた。




「……?はーい」




紙袋を受け取りその部屋から出たあたしは、そのまま自分の部屋がある場所へと向かう。




「……もしかしてココ、とか?」



「んあ?お前来たの?

だったら、さっさと中入れよ」



「…………は?」



今聞こえた声は……幻聴?
それとも……




「な、なんで居るのよ!?」



「この部屋、俺の部屋だし」



「…………えーーーー!?」




思わずルームナンバーを見直す。

……間違ってない、よね。


じゃあ何で……



「何で、東條の部屋……?」




あたしがもらった鍵のルームナンバーは、間違いなくこの部屋になっている。