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ペチンッ‼
「あいたっ‼」
「おっはよう、蘭ちゃん。
もうお昼よ?」
え?
ぼーっとした頭で、時間を計算してみた。
寝たのが、朝来てからで。
今はもうお昼?
「ええええっ!!?」
あたし一体、どれだけ寝てたんだ!?
はっと顔を上げて、東條の席を見た。
当然……東條は、いない。
……わかってる。
関わらないって、言ったもん。
なのに──……
たった一日、……ううん、数時間話さないだけで。姿を見ないだけで。
こんなにも……キツいんだよ。
それくらい……
あたしは東條のこと、大好きになっちゃったんだ。
「……っ」
「え、蘭!?
ちょっ……大丈夫!?」
大丈夫、なんかじゃない。
全然、大丈夫じゃないよ。


