「と、うじょう…」



「……意地悪しすぎた。大丈夫か?」



意地悪しすぎたって何?
大丈夫って何が?




「……っバカぁ‼」



「ちょ……っおい!?」




そのまま東條の胸をポカポカと叩きながら、思わず勢い余ったあたしは東條を床に押し倒した。




「……蘭?」



あたしの名前を呼ぶ東條の声に、なぜか安心する。




「……っほんとに……怖かったんだからあ」



そのまま東條にしがみついて泣き始めたあたしを、東條は優しく抱きしめてくれた。




「ごめんって。

蘭が意地張るから……つい意地悪したくなったんだよ」



「つい、って言ったって……」




チュッ……


「へ……」