「あ、葉月おはよう。」

「おはよう、璃花。」

ドアが開く音がして振り返ると葉月がいた。
葉月はちょっと驚いた風に目を丸くしてそれから笑った。

「早いね」

只今 AM 5:00。
確かにいつもよりは早い。

「ちょっと今日は私が朝ご飯作ろうと

思って」

「そっか。」

葉月は優しく笑って私の方に手を伸ばした。
頭を撫でられて目が細まる。

実は葉月にこうされるのが結構好きだったりする。


いつもは葉月が朝食を作ってくれて私が起きるころにはテーブルに美味しそうな朝食が乗っている。

葉月はきっと知らないけれど飛鳥(ドロップの
医師だった。今はliveの専属医師)に私は
不眠症だと言われた。


でも葉月は私がドロップにいた時、任務に
没頭しすぎていて眠らなかったこととあまり食べ物を口にしなかったことを由香から聞いたって言っていた。

何だか嫌な話なんだけれど、実際私は一人ではなかなか眠れなくて、人がいると気配に脳が反応してやっぱり眠れない。

眠れた日は奇跡!らしい。
飛鳥曰く、眠れた日は絶対に自然に起きれるまで寝てた方がいいらしいけど

...今日から葉月の仕事が忙しくなるって聞いて
やらせることなんて出来ないよ...。