全く、お前ってやつは。

風音は自分で持っていたハンカチで撃たれた部分を止血した。
血が滴っている。


「フフフ。腕、出して?」


考えていることをしたら風音は怒るだろうな。


「え? ん」


許せ、風音。

俺は風音の流れ出た血を舐めた。
バンパイアだからではなく、なんとなく舐めたくなった。


「おまっ!ちょっ、何してんだ!」

「何って?舐めてる」

「見れば分かる!おい、仕事中にシスコンモードになるな!」

「なんで?ダメ?」