建物内はまあまあ綺麗だ。
風音はずっと何かを考えている。

どうしたんだ?

そう思って見ていると突然、


「・・・! 黒百合!伏せろ!」

「っ!」


風音が俺を抱えて伏せた途端、無数の銃弾が飛んできた。
風音はこの銃に気が付いて、俺を庇った。


「ッ!」

「風音!大丈夫か!」

「う・・・」

風音は左腕を撃たれてしまった。

こいつ、自ら銃弾を受けに行ったな。
俺を庇うために。


「これくらい平気だ」

確かにお前はそんなやつだ。
でも・・・


「(なぜお前はそこまで残酷なんだ)」