「やっと帰れる」


俺はもう疲れていた。
結局あの後男子に囲まれる前に教室へ逃げた。
午後の授業も滞りなく進んだからやっと帰れる、というわけ。


「キアラちゃん!」


今度は誰だ!

「キアラちゃん、体調大丈夫?」

「秋川か。大丈夫だ」


やって来たのは秋川だった。

自分は幼馴染み。
そう言ってたっけ。
つまり・・・

「要注意人物、か・・・」

「え?何?」

「なんでもない。じゃ」


早く帰ろう。そろそろ時間がやばい。