その後の授業は滞りなく進んだ。

今は昼休み。
私は屋上に来ていた。
目の前には尻尾が二つある黒猫が座っている。

「来たか」

キアラが来たことを確認した猫は喋った。
猫が喋ったんだよ?びっくりした?


「遅くなりました」

「随分遅かったな。何かあったか?」

「囲まれてしまって」

「またか・・・」


猫はため息をつくと私にUSBを投げてきた。
この猫は猫又の又さん。私の上司。


「今日の目標(ターゲット)だ。やり方はお前達の好きにしろ」

「分かりました」

「データの中にパスワードがかかっているものがあった。アイならなんとか出来るか?」

「その画面、今見てもいいですか?」

「構わない」