その後ろには先程の少年、エイーナ。
いつの間にかいなくなっていたのは危機を察知して彼が助けを求めに行っていたようだ。
エイーナは警備士とは違う、金髪と茶髪の男性二人と一緒だ。
マキセが転がっている男達を警備士に引き渡している時、クーデノムは彼女に声をかける。
「巻き込んでしまって申し訳ありません。足の方は大丈夫でしょうか?」
「あ、はい。少し挫いただけなんで、動かさなければ痛みもありません」
クーデノムの腕に掴まって立つ彼女。
「姉上」
「セーラ」
側までやってきた3人が声をかける。
「お父様」
と、セーラと呼ばれた彼女は金髪の男性の方を見上げた。
なるほど、姉弟揃って髪と瞳は父親似のようだ。
しかし外見の年齢的に大きな子供を持ってるようには見えない。
ま、クーデノムもどっちかというと童顔な方なのだが。
彼はまだ足に負担をかけないようクーデノムに掴まっている姿を眺め、チラッとセーラの足へ視線を落とす。
「足?」
「これは私が階段を踏み外して勝手に…この方は落ちそうになった私を助けてくださったんです」
クーデノムは掴まれている彼女の手をそっと放させ、近寄ってきた茶髪の男の方へと差し出す。彼女の手を受け取った男は、その手を自らの肩に置かせ少し屈むと、腰と膝裏に腕を回し抱き上げた。
「えっ、ちょっと待って、シキア」
慌てる彼女だが、彼の方は慣れてる模様。
「助けてもらったようで、感謝する」
父親の方から人好きする笑顔で礼を言われ、恐縮してしまう。
「いえ、こちらこそなんか巻き込んでしまったようで、申し訳ありませんでした」
「悪いのはあいつらの方みたいだし、なかなかいい動きで見ていても安心できた」
警備士に捕らえられ連行していかれる後ろ姿を見送り、ふと思案顔をする。
「……今夜、君達は何か予定はあるのか?」
「いえ、これといっては……」
「では夕食に招待しよう。と言っても他人が主催の立食式パーティだがな」
「えぇ…でも……」
突然の申し出に戸惑うクーデノムだったが、相手は引く気はないらしい。
「遠慮するな、出資はルクウートだ」
そう言って彼は笑い、強引に約束をする。
そして、
「私はテニトラニスのコセラーナだ」
とその男性は名乗った。
いつの間にかいなくなっていたのは危機を察知して彼が助けを求めに行っていたようだ。
エイーナは警備士とは違う、金髪と茶髪の男性二人と一緒だ。
マキセが転がっている男達を警備士に引き渡している時、クーデノムは彼女に声をかける。
「巻き込んでしまって申し訳ありません。足の方は大丈夫でしょうか?」
「あ、はい。少し挫いただけなんで、動かさなければ痛みもありません」
クーデノムの腕に掴まって立つ彼女。
「姉上」
「セーラ」
側までやってきた3人が声をかける。
「お父様」
と、セーラと呼ばれた彼女は金髪の男性の方を見上げた。
なるほど、姉弟揃って髪と瞳は父親似のようだ。
しかし外見の年齢的に大きな子供を持ってるようには見えない。
ま、クーデノムもどっちかというと童顔な方なのだが。
彼はまだ足に負担をかけないようクーデノムに掴まっている姿を眺め、チラッとセーラの足へ視線を落とす。
「足?」
「これは私が階段を踏み外して勝手に…この方は落ちそうになった私を助けてくださったんです」
クーデノムは掴まれている彼女の手をそっと放させ、近寄ってきた茶髪の男の方へと差し出す。彼女の手を受け取った男は、その手を自らの肩に置かせ少し屈むと、腰と膝裏に腕を回し抱き上げた。
「えっ、ちょっと待って、シキア」
慌てる彼女だが、彼の方は慣れてる模様。
「助けてもらったようで、感謝する」
父親の方から人好きする笑顔で礼を言われ、恐縮してしまう。
「いえ、こちらこそなんか巻き込んでしまったようで、申し訳ありませんでした」
「悪いのはあいつらの方みたいだし、なかなかいい動きで見ていても安心できた」
警備士に捕らえられ連行していかれる後ろ姿を見送り、ふと思案顔をする。
「……今夜、君達は何か予定はあるのか?」
「いえ、これといっては……」
「では夕食に招待しよう。と言っても他人が主催の立食式パーティだがな」
「えぇ…でも……」
突然の申し出に戸惑うクーデノムだったが、相手は引く気はないらしい。
「遠慮するな、出資はルクウートだ」
そう言って彼は笑い、強引に約束をする。
そして、
「私はテニトラニスのコセラーナだ」
とその男性は名乗った。



