【第6話】


「ほらほら!次、かなだよ~!」
つむぎが私に検索機を渡した。

「まって、つむぎ。私、何歌えばいいの?」
こーゆー雰囲気のとき、何歌えばいいか分からない。

「かなは何歌ってもカラオケは高得点だもんね!よーし!私が決めてやる!」
つむぎはピッピッと私が歌う歌を選択した。

♪~~♪~~

流れてきたのは、有名な女性シンガーソングライターの歌。

うー・・・。歌は得意だけど、プレッシャー!

私は恥ずかしくも歌を歌った。
一ノ瀬くんに聴かれるなら、高得点、絶対に出したい!

歌い終わったら、得点発表。
つむぎの声で、みんな画面に釘付けになった。私もマイクを持ちながら高得点を祈る!!!!

って・・・私、何やってんだろ。

結果は98.5!あー100点取りたかった。

「す、すげぇー!!!!!!!!」
「え!?98点!?俺、はじめてみた!」
「鈴さん、すごーい!写メしていい?」
「やっぱ、かなはすごいなぁ!」

みんながベタ褒めしてくれる。なんか、びっくり。98点で、こんな喜んでいただけるなら、いくらでも出します!✨✨✨✨

「おい、そら。次はお前だぞ。」
笹野くんが一ノ瀬くんをせかした。

一ノ瀬くんは嫌がっていたけど、結局 歌を選曲した。

何歌うんだろ?うまいんだろうなぁ。

♪~~~♪♪

流れたのは子供向けの童謡!

皆は一ノ瀬くんのイメージが変わったみたいで、爆笑。
そりゃぁ。顔よし、ルックスよし、頭よしで完璧過ぎるもんね。歌まで、出来たら逆に怖いよね。

私は一ノ瀬くんの新しい1面を知れて嬉しかった。