「え、ゆきの合唱部入ったの!?」

「うん。」

「なんで?合唱なんて興味なかったじゃん!」

「な、なんとなく、だよ。文化部のが楽そうだし。」

そんな会話をしていたのは今年から中学生になった

桜庭夕姫乃(サクラバユキノ)と月野香(ツキノカオル)だった。

二人はさっきまで部活動の見学に行っていた。

かおるは演劇部でゆきのは合唱部に入部した。

「2人とも文化部なんだ〜。なんかにあわないね」

そう言って笑ったのは涼風萌百(スズカゼモモ)

ゆきのもかおるも運動が得意なので運動部に入ると思っていたらしい。

「そう言えばかなでは?」

「かなでも演劇部だよ。」

有村奏(アリムラカナデ)そしてゆきのとかおるとももは
小学校の頃から仲のいい幼馴染だ。

移動教室やお弁当の時間などなにをするにでもいつも一緒。

だから錯覚していたのかもしれない。

この時はまだ

ずっと4人の楽しい時間が続くんだって。

思っていたのかもしれない。

でもそんなわけ無かったんだ。

だって、始まりがあればいつか必ず終わるのだから。

そして、

終わりがいつもハッピーエンドとはかぎらない。