それは、幻だったのかも知れない。 けれど、胸の辺りに温かい何かが広がっていくのを感じた。 自然と笑みが溢れる。 私はとても幸せだ。 こんなにも愛する人に出会えて、 大切な命を授かれて。 自分達の運命が皮肉だとは思わない。 私達は確かに愛し合えたのだから。 空が笑った気がした。 大好きなあの人がいる空――