「はぁーーー、やっと終わったよぉ。」

退屈な授業も終わり、机に突っ伏した。やっと帰れる…

「雨ひどいね。こんな中帰るの智和?大丈夫なの?」

心配そうに千佳が聞いてきた。千佳は、私が雨が嫌いなことを知っている。
私は、うなだれながらつぶやく。

「うぅー…でも帰んなきゃだし…仕方ないよ…でも嫌だァ。」

「なら、もっとひどくなる前に帰んなきゃ!また明日ね、智和!」

「うん、千佳も部活頑張ってね〜」

廊下へはしりだした千佳に手を振った。
さぁて…と。帰るかな〜

ひとつ伸びをして、私は下駄箱を目指した。この時間に帰る生徒は少ないから、案外あっさりと帰ることができる。…ただ、お迎えが多いだけなのだが。