知らない人達とぶつかり合いながら必死に耐える。
あぁ〜やだよぉ…

ゾクッ…

え…?
わたしの背中に誰かの手が触れてピタリとくっついた。
そしてその手がするりとしたへ下がっていく…
知らない人に触られてる?

嘘でしょ…
嫌だ…

怖くて抵抗できず、冷や汗が頬を伝う。
体が怯えているのを感じた。
怖い…怖いよ…

隣に菜々の姿は無く、周りには知らない人の背中しかない。
「た…たすけっ…」

声にならない小さな声を振り絞るけど、聞こえるはずがない。
耐えるしかないのかな…?

恐怖で泣きそうになりながら必死に耐えていた