御曹司様はシンデレラを溺愛する


疑いの目で見つめた。


「バレないって。うちは、旧家ってだけだし、財閥の御曹司、お嬢様と接点ないもの。集まってた人達と関わる事なんてないから大丈夫よ」


「そこまで言うなら、何かあっても私に責任取れって言わないでよ」


「はいはい。それで、どんなロマンスがあったのかしら?」


「な、何言ってるの。ロマンスって…」


咄嗟に尊とのキスを思い出していた。


「おーい。姫花ちゃん戻ってきて」


顔の前で手を振る優里亜は、憎らしいぐらいニヤついている。


ゴジップ好きのおばちゃんか!


「で、私の姫花を気に入ってくれた殿方は、どんな人だった?」


「どんな人って。麻生財閥の御曹司で、キリッとした目が印象的なイケメン。物腰の和らい口調と仕草は表面的なもので、実際は俺様だったわよ。気に入られた理由もわからないわ」


「麻生ってあのホテルリッツの麻生だよね」


「そうだけど」


「うわぁ、ダントツのお金持ちじゃない」


「だから?傲慢な人はお父さんだけでいいわよ」


「何?どんな俺様だったの?」


なぜか、楽しげな優里亜。


「えっと、俺の見えるところにいろとか、勝手に他の男と消えるなとか、約束を破ったからお仕置きするとか」