今も、大学院に残り何かの研究をしている学生だ。


「バレなきゃいいんじゃないの」


そう言いながら、嘘くさい演技に付き合ってあげる。


「そうバレなきゃいいのよ。だからね、私の代わりに姫花が出席してほしいの」


はい⁇


一体どこからそうなるのやら…


「なに言ってるの。バレるわよ。私は彼氏にバレなきゃいいって言ったのよ。それがどうして私が代わりに出席する話にすり替わるのよ」


「姫花、彼氏いないでしょう?今お金いるわよね?アルバイトだと思って身代わりしない?姫花が身代わりしてくれれば姫花にアルバイト代も入るし、私もダーリンに嘘つかなくてすむんだけどな」


「正直に話せばわかってくれるんじゃない?」


「その日、ダーリンとの一泊の旅行と重なるのよね。忙しいダーリンが私の為にわざわざ休みを取ってくれたのに、行けないなんて言えないわ」


でた…本心が出てきた。


「アルバイト代、はずむわよ」


うっう…


お金は欲しい…だけど


「バレるわよ」


「そこは大丈夫。誰も加藤家の娘なんて知らないんだから出席名簿に名前を記入して、美味しい料理とお酒を堪能して、適当に話を合わせおけばバレないわよ」