あたしが来てから
1時間ちょっとすると,
暁が目を覚ました。
「……ん?」
「暁,おはよ(笑)」
「あ,柚苗。
ん,おはよ…」
少し元気がないみたいだった。
だからあたしは,
暁が休めるように
静かにしていた。
「……柚苗」
「なに?」
「黙ってるけど……
なにかあった?」
自分のからだのほうが
絶対辛いのに,
あたしを心配してくれる。
あたしは,しゃべっていいの?
「暁が具合悪そうだったから,
静かにしようって
思ったんだけど……
逆効果?(笑)」
暁は少し考えて答えた。
「ううん,ありがと。
でも,もう平気だから,
話していいよ?
ちゃんと答えるし」
「うん!」
ホントは話したかったよ。
暁の笑顔が見たかった。
ありがとう,辛いのに。

