電話やメールをすれば会えるが、美陽は告白するなら学校でと決めていた。

悠琉や龍月、3年生が次登校するのは卒業式前と卒業式当日。

美陽は言いたいこと、伝えたいことを紙にまとめる。

書いたものを読み返せば、愛の手紙。

自分で読んでも照れるほどだ。

「言えるかな、大丈夫だよね」

最初は何とも思っていなかった。

友達が入ってる部活の先輩の友人としか思ってなくて。

話してみたら楽しい人だった。

それから何回かつるんでいくにつれて、惹かれていった。

「全部…伝わるかな」

美陽は自分の気持ちを綴った紙を封筒に入れて机の上に置いた。

美陽の戦いは卒業式当日。

今にも緊張して眠れなくなりそうなのを、目を瞑って祈るように眠った。