*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~

お世辞でもいい…… もう照れくさくて堪らない。

火照った頬を隠す為、先輩の肩につかまりゆっくりサンダルに履き替えお礼を言うと、先輩は微笑みながら立ち上がりまた歩き始める。

その後も私を終始気遣い、本物の新郎如く寄り添いエレベーターに乗り込んだ。

そんな先輩の優しさが堪らなく嬉しい反面、仕事上の気遣いであることに切なさ感じてしまう。

そんな切ない想いを抱いて一階に到着、玄関を出ると目の前にロケバスが止まっていて、スタッフの方に中へと指示される。

着物に慣れない私は、乗るだけでも一苦労。

先に乗り込んだ先輩が、優しく手を差し伸べてくれるから、単純な私はまたお姫様気分になり心が華やぐ。

そして思い直す。

こんな素敵なジェントルマンと一日夫婦役なんだから、楽しんで臨まなきゃ損と。

反面、激ヤバ~と思う。

もうぐいぐい先輩に心惹かれそうで怖い怖い怖い!

しっかり恋心の鍵掛けしとくべし!