*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~

「裾引きずらないように。つかまって履きなよ」


座ったまま見上げる瞳は、変わらず優しいけれど、何だかとても幸せそうに見えるのは袴マジック?


「副社長も袴着れて嬉しいです? いつもよりハッピースマイルです」


「……違う」


途中で口を止めて私を無言で見上げる先輩に、私も無言で"何?"と問い掛ける。


「……お世辞抜きで本当に良く似合ってる。……ヤバいくらいに」


「……」


そんな優しい目でしみじみ言われると、胸にスッとその想いが溶け込みときめきと共に言葉を失う。