ああ……目覚めの瞬間だけは、先輩の宝物になれたと錯覚しそうな程、幸せな瞬間だった。

錯覚以外の何ものでもないけれど。

本当のお泊まりなら、甘~いおはようのキス付きかな……。

この大空の下のどこかに、その限りなく羨ましい人はきっといる。

出来ることなら見たくないけど、先輩の挙式は、ラブマリに決まってる。

最悪、チーフの私が担当かも……って、朝一からまだ存在せぬ未来の彼女を思ってテンションダウンしてバカすぎ。

もう上司と部下なんだから、私情禁物!