恥ずかしいくらい顔を歪ませ俯く私の腰回りを、右腕で抱き寄せながら覗き込んでくる。


「俺も凄く寂しい。出来ることなら連れて行きたい。……あんなにもイチャツキまくったのに、まだ足りない。全然足りないし」


……嘘でしょ?

左耳で囁く低い声に、超驚いた顔で真横の端正な顔をマジマジ見続けてしまう。

だって私の誕生日になった夜中から1日半以上の間に、片手ではとても収まり切らないほど何度も……。

おかげでほぼすっぴんでの見送り。

海斗さんの友達のお父さんのホテルで、チェックアウトを特別遅くしてもらえたのは感謝感謝。