また先輩の香りにドキドキしながら目を閉じると、すぐに唇を重ねられ心音は急加速していく。

驚いて目を開けると、目の前に優しい瞳が揺れて微笑んでいる。


「お休み……美愛」


私の名を呼ぶ響きから、この名と同じ美しく輝き誇る愛が放たれ、この胸を鮮やかな恋色に満たしていく。

もう……ドキドキして寝れない。

なんて思いながら、わずか一分も経たぬうちに寝息を立てていたようで、気付いた時にはだだっ広いベッドの上にひとり横になっていた。