*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~

そう思いホッとしたのも束の間、腕の力は一向に緩まない。


「茶化すなよ。迫真の演技なんて出来るか! ハリウッドスターじゃあるまいし」


しかも相葉先輩の助け船に、社員一同"いい歳こいて上手く男と別れられない綾瀬に副社長が協力!? マジかよ……"てな具合に納得したもよう。

失笑や安堵の声で収まりをみせたというのに、なぜか先輩はサラリ否定し、社員らはまた驚きの表情を浮かべざわつき始めた。


もうっ! 先輩らしくない、空気呼んで~っ!

で、いい加減解放して……。

哀願の目で見上げながら控えめに腕を解こうとしても、解放の気配はないどころか私を見下ろす表情から確実に意図的と読み取れる。