*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~

心細い気分で先輩に視線を向けると、いつの間にか甘い笑みは消え去り、探るような不安な目で私をじっと見ていた。


「……何考えてた? ……誰のこと?」


「……先輩のこと」


そう答えながらもつい目をそらした私に、しばらく疑惑の目を向けているのを感じ取り、居心地が悪くて目を四方八方に泳がせてしまう。

そんな張り詰めた中、シートから体を起こす気配がした。

その直後、シートと両腕に囲まれ目の前から端正な顔に凝視される。