……課長?

この距離でイケメンに凝視されると、凄く照れくさい。

しかも濱田課長にあんなこと言われたばかり。

意識しないわけがないよ。

私は、然り気無く前を向き、平静を装い大ちゃんを見上げる。


「……五万年先のことなんてわかんねぇけど、五年……五十年先も一緒にいたいからマジ考えてよ」


珍しく低く引き締まった声に再び顔を向けると、見たことないほど真剣な眼差しで見つめられ、心臓が電気をあてられたみたいに弾けた。

トキメキ連打を悟られたくなくて、何もなかったようにまた大ちゃんを見上げる。

……何?

いつものチャラいノリは?

これどう返すのが正解?

こんな真面目モード専門外。

ただでさえ久しぶりの掛け合いだから、昔のようなパンチある切り返しが出てこない。

課長とは、ラーマソフトのような軽~いノリが十八番。

真面目に考え込んでしまう。