*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~

「先輩こそ思わせ振りなことばかり。……してないって思ってますよね? だから無自覚の女たらしって言われるんですよ、きっと。……元カノにも『優し過ぎるのって罪よね』って言われてましたよね。……だからこれ以上ここにいちゃ駄目です』


切なくて感情が押さえ切れない私の言葉に、明らかにショックを受けているのが手に取るようにわかる。

暫く虚ろな目で私を見下ろした後、力無く身を起こし空をさ迷いながら嘲笑いを見せる。


「……ごめんなさい」


その傷付いた表情にどうしたらいいかわからず、ただ一言謝ることしか出来ない私に、先輩は僅かに口の端を上げて横に首を振る。