*Dear……*~ハイスペック男子と甘いLove Storyを~

「美愛……俺、美愛でよかったよ。……本当に美愛とがよかったんだ」


すぐに先輩は、私のダウンの理由に気付いたのか、すかさずフォローして両手を握ってくれる。

そして優しく見つめてくれる。


「……海斗さん、本当によかったんですか? ……好きな人に頼めばよかったのに」


でも私は、さっきからずっと思っていた事を正直に口に出してしまい、先輩の顔を強張らせた。

バカ……つい余計なことを。

先輩が、仕事に私情挟むはずないのに。

私が、すかさず謝罪を口にすると、先輩は控えめな溜め息ひとつ漏らし俯きオデコ同士をコツン。


「やっと名前で呼んでくれたと思ったら……」


先輩は、また溜め息付きそうな口調で、繋いだ指にゆっくりと力を込める。