「 美琴ちゃん、
親子丼も食べたことなかったんだ…? 」
皐月さんの小さな声が聞き取れずに、
皐月さんの方を見ると、
焦ったように笑顔で首を振る皐月さん。
「 いーんじゃね、親子丼で。
早くしろよ。買いに行くぞ。 」
ゼロさんの言葉に、慌てて
ゼロさんのうしろを追いかけた。
お肉や卵、玉ねぎなど、
レシピも見ずにどんどん材料を選ぶ
ゼロさん。
親子丼の材料の他にも、
明日からも私が簡単に作れるようなレシピを
考えながら食材をカゴに
入れていってくれるゼロさんたち。
みんなの優しさが嬉しくて
また胸が温かくなった。
