タイムリープ

「ほんと………」

また自分が生きていた世界に戻れると知った私は、嬉しそうな声を上げた。その瞬間、優太と詩織の姿が頭に思い浮かんだ。

「ああ、これでな」

神様はポケットに右手を入れ、何かを取り出した。

「………」

私は、彼の右手に視線を移した。

彼の右手に握られていたのは、ハートのペンダントだった。

「このペンダントを首から下げると、タイムリープができるんだ。それと同時に、このペンダントは、この世界とお前が生きていた世界を繋げている、大事な物だ」

「へぇ」

偉そうに説明している神様の話を聞いて、私はなんとなく理解した。

「他人からこのペンダントは見えないし、見えるのは本人だけだ。分かったか?」

「まぁ、大体………」

私は、苦笑いしながら答えた。