「別れなんて、突然やってくるもんだよ。だから、悲しいんじゃない」

私は、優太のことを思い出して言った。

今もこうして私のことを天国で待ち続けている、優太のことを思い出すと涙があふれる。

「時の流れって、残酷だね」

若い男性は、ぼそりと呟いた。

彼が呟いた言葉を聞いて、私もそんなことを思っていたことがあったような記憶がする。

「時間が止まったり戻ってくれたりしたら、別れなんてないのに」

若い男性の声は、かすかに震えていた。

「そうだね」

私は、短く答えた。

別れは、突然やってくる。好きな人との別れがくるとき、誰だってそう思う。

「もう、僕た一緒に仕事できないのかな？もう、時間は戻ってくれないのかな？」

若い男性は、震えた声で私に聞いた。

「戻ったところで、一緒だよ」

私は、涙をぬぐって答えた。

二年前大好きだった優太のことを思い出すと、私の目から涙がぽろぽろと流れた。